お魚が大好きな愛猫に、カツオを“安全に上手く”与える方法・コツを獣医師が説明します。本記事では、目的別に使えるカツオ系フード5タイプも解説します。まずは把握しておいたほうが良い注意点を確認し、愛猫に安全にカツオを与えられるよう役立ててくださいね。
猫にカツオを与えてもいい?知っておきたい注意点

結論から言うと、猫はカツオを食べても基本的には大丈夫です。高たんぱくで消化吸収もよく、猫の健康維持に役立つ栄養素が含まれています。
しかし、与え方や量を誤ると思わぬ健康被害につながることがあります。
安全に与えられるケースと注意すべきケース
カツオは、少量であれば猫にとって良質なおやつになります。
例えば加熱した身を少量だけ与える分には、栄養補給として役立ち、安全に与えられます。
ただし、毎日大量に与えることは避けてください。
なぜなら、猫は肉食性が強く、特定の栄養素(タウリン、ビタミンAなど)を食事から直接摂取しなければならないため、栄養バランスが調整された総合栄養食を主食にする必要があるからです。
カツオを主食代わりにしてしまうと、栄養の偏りやビタミン不足が生じる可能性がありますので注意しましょう。
総合栄養食とは
総合栄養食とは、そのフードと水だけで猫が必要とする栄養素を満たせるように設計された食事のことです。人間でいう主食にあたり、ビタミンやミネラル、必須アミノ酸(タウリンなど)をバランスよく含んでいます。
ペットフード公正取引協議会やAAFCO(米国飼料検査官協会)の基準を満たしており、毎日の主食として与えれば健康に必要な栄養が不足しないように作られています。
最も注意すべきケースとしては、腎臓病などの持病がある猫や、消化器が未発達な子猫・体力が落ちているシニア猫です。
こうした猫は、タンパク質やミネラルの摂取制限が必要になる場合があるため、獣医師と相談のうえで与えるかどうか判断するのが望ましいでしょう。
ポイント
- 焼きカツオなど、加熱したカツオを少量ならOK
- 腎臓病などの持病がある猫、子猫、高齢猫(シニア猫)は注意
生カツオと加熱カツオの違い
生のカツオには、寄生虫(アニサキスなど)や細菌(サルモネラ・大腸菌など)のリスクがあり、猫にとって危険です。
また、生の状態では一部の酵素が栄養素の吸収を阻害する可能性もあります。そのため、基本的に生で与えることは避けるべきと言えます。
一方、加熱したカツオであれば寄生虫や細菌のリスクが減り、安全性が高まります。調理の際は塩や調味料を加えず、茹でる・蒸すといったシンプルな方法で与えるのが安心です。
生カツオや刺身は寄生虫のリスクがある
生のカツオには、アニサキスなどの寄生虫やサルモネラ・大腸菌といった細菌が潜んでいることがあり、猫に与えると消化器症状や体調不良を引き起こす恐れがあります。人間でも生食による食中毒が問題になることがあるように、猫にとってもリスクは同様です。
注意点
必ず加熱調理して安全に与えましょう。
塩や調味料を加えず、茹でる・蒸すなどシンプルな調理法で加熱することが大切です。
【獣医師が教える】猫にカツオを安全にあげる3つのコツ

猫にとってカツオは魅力的な香りと味わいを持ち、食欲を刺激する優れた食材です。しかし、その一方で与え方を誤ると栄養バランスを崩したり、体調不良を招いたりすることがあります。
猫の健康を守りながらカツオを楽しませるには、「量」「鮮度」「栄養バランス」の3つを意識することが大切です。 ここからは、獣医師の視点で安全にカツオを与えるための3つのコツを具体的に解説していきます。カツオが大好きな愛猫のために役立てていただければ幸いです。
猫にカツオ①1日に与えてよい量を守る(黄色脂肪症に注意)
健康な成猫に与える場合、1回につきティースプーン1杯程度のほぐした身が目安です。
これは、「おやつは全体の10%以内」という国際的な基準と、カツオのカロリーを計算すると、ティースプーン1杯くらいがちょうどよい量 になる、というのが根拠です。
1日に与える回数は1回までにとどめ、毎日与えるのではなく、週に数回程度にするのが理想です。
カツオは高たんぱくで猫の食欲を刺激するため、多く与えすぎると主食のフードを食べなくなることもあります。総合栄養食をしっかり食べているか確認しながら与えることが大切です。
注意点
カツオは総合栄養食ではありません。
カツオはあくまでおやつとして与え、日常の食事は総合栄養食をベースにしましょう。
~過剰摂取すると黄色脂肪症に⁉~
カツオは高たんぱくで栄養豊富ですが、それだけに偏るとビタミンE不足を引き起こす可能性があります。
特にカツオのような赤身魚を過剰に摂取すると、脂質の酸化によって黄色脂肪症(イエローファット)と呼ばれる病気を発症するリスクがあります。
猫の黄色脂肪症(イエローファット症、黄褐色脂肪症)とは?
カツオやマグロなど、不飽和脂肪酸を多く含む魚を過剰に摂取
→ 体内で脂質の酸化が進む
→ ビタミンE(抗酸化物質)が大量に消費される
→ 脂肪組織が炎症を起こして黄色く変性
症状:背中や腹部の皮下脂肪に炎症、しこりや痛み、運動時の違和感など
予防:総合栄養食を主食にする、カツオはおやつ程度にする
猫にカツオ②新鮮な状態のカツオを与える
カツオは傷みやすいです。常温で放置すると細菌がヒスチジン(アミノ酸の中のひとつで、体のたんぱく質を作る材料)を分解してヒスタミンが生成されます。猫がこれを摂取すると、嘔吐や下痢などの中毒症状を起こすことがあります。
注意点
- 常温放置を避け、冷蔵・冷凍で鮮度を保ちましょう
- 開封後はすぐに使い切るか、冷凍保存して与える分だけ解凍するのが安心です
猫にカツオ③カツオだけでなく他の栄養素も補う(総合栄養食をベースに)
特に注意が必要なのは、カツオを好んで食べるあまり、総合栄養食を残してしまうケースです。
おやつでお腹が満たされると、ビタミンやミネラルを含むフードの摂取量が不足し、長期的には栄養失調や内臓疾患のリスクを高めます。そのため、カツオは食欲増進やご褒美として少量与え、主食とのバランスを保つことが大切です。
また、健康管理の観点からも「カツオは猫の食生活の一部でしかない」という意識を持つことが重要です。カツオの風味を活かしたおやつやトッピングを活用しつつ、あくまで栄養の土台は総合栄養食に頼るのが安心です。
【簡単さで選ぶ】猫に安全なカツオ系おすすめ食品5選

手軽で安全なカツオ系食品にこだわるなら、加熱・無塩・シンプル原材料が基本です。ここでは、日々のケアに取り入れやすい“カツオ系”を5タイプに整理して紹介します。いずれも主食(総合栄養食)ではなくおやつやトッピング、ご褒美として参考にしてください。
①加熱したカツオのほぐし身(自家調理)
猫の食欲が落ちたときの香りづけトッピングや、投薬後のごほうびに向いています。
作り方:血合い・骨・皮を除き、塩・酒・出汁などの調味料は一切なしで茹でる/蒸す。粗熱を取り、指で繊維を裂くようにほぐす。
量と頻度:健康な成猫でティースプーン1杯(約5g)程度を1日1回まで。毎日は避け、週2〜3回を上限に。
手軽さ:小分け冷凍しておくと管理が容易。
②カツオのだし汁
水分摂取のきっかけ作り、ドライフードのふやかしにおすすめです。
作り方:加熱調理時に出た無塩の茹で汁を、同量のぬるま湯で薄めて与える。市販の人用だしパック・顆粒だしは塩分や添加物があるため使わない。
量と頻度:小さじ1〜2杯を皿に広げる/総合栄養食へ数滴〜小さじ1を混ぜる
手軽さ:製氷皿で冷凍→1キューブをぬるま湯で溶かすだけ
③ジュレッタ
水分補給を兼ねたおやつ、食欲不振時の最初の一口、シニア猫(高齢猫・老猫)の喉越しサポートとして役立ちます。
作り方:粉末を規定量のお湯で溶かし、そのままスープとして与えるか、冷蔵で冷やしてゼリーにする。
量と頻度:1包で4食分のゼリーができます。1/4量を食べさせると、1食あたり約50gの水分補給ができます。
手軽さ:粉末のため、量の微調整がカンタン。ぬるま湯で溶かすだけで、ゼリー化も冷蔵するだけ。
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かつおぶしの香りが立つフレーバー!
華やかな香りが広がりますが、化学調味料、香料は一切入っていません。高品質な素材のそのままの風味で、お魚好きのコにおすすめです。
④無塩のカツオ節・カツオフレーク
偏食対策、新しいフード切り替え時の橋渡しにおすすめです。
作り方:そのままいつものフードにトッピング。
量と頻度:ひとつまみ。連日連用は避ける。
手軽さ:常備しやすい。
⑤カツオベースのキャットフード・総合栄養食パウチ
水分と栄養設計を両立でき、毎日のベースにも使いやすい選択肢です。
作り方:そのまま主食として与える/いつものドライフードに少量を混ぜる。
量と頻度:パッケージの給与量にに準じる。トッピング利用時は小さじ1〜2。
手軽さ:栄養バランスが整っておりそのまま日常運用が簡単。
※必ず「総合栄養食」表示のカツオベース製品を選び、一般食・おやつとは区別しましょう
猫におすすめの安全なおやつはジュレッタ(かつお味)!
①水分補給を後押し:ゼリーまたはスープとして飲みやすい。フレーバーが豊富なため自発的な飲水が少ない猫でも口に運びやすい。
② 主食バランスを崩しにくい:粉末タイプのため、量を細かく調整でき、いつでも作りたてをあげることが可能。主食に混ぜて風味付けもしやすい(食事内容を変える必要はない、という前提)。
③ 余計な添加物を使わず低カロリー:人工着色料・香料・防腐剤不使用のため安心。
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生カツオ・焼きかつおと違うのは、比較的効率よく水分補給ができること・無添加設計であること・保存が手軽であることがあげられます。
猫とカツオに関するよくあるQ&A

カツオは上手に使えば心強い“きっかけ食材”ですが、誤解も多いテーマです。猫とカツオについてよくある質問をまとめました。
猫にカツオのたたきを与えてもいい?
カツオのたたきは加熱した料理と思われがちですが、実際には中の方は生です。
アニサキスなどの寄生虫は60℃以上で数分加熱しなければ死滅しないため、表面を炙った程度では十分に対処できません。
また、生の部分にはサルモネラや大腸菌などの細菌が残っている可能性もあります。
スーパーに売っている刺身用カツオは冷凍処理をしているので、人間なら食べても大丈夫ですが、猫に与える場合は食中毒や消化器トラブルのリスクが高まります。
人は大丈夫なのになぜ猫にはダメなの?
人にとって刺身用カツオは冷凍や衛生管理で安全性が高いですが、猫は体が小さく免疫も弱いため、同じ量の細菌やヒスタミンでも影響を受けやすい動物です。
人には平気でも猫には下痢や中毒を起こすことがあるため、生ではなく必ず加熱して与えるのが安心です。
子猫・シニア猫に与えるときの工夫
子猫やシニア猫に与える場合は、特に注意が必要です。
子猫は消化器が未発達であるため、生食は避け、しっかり加熱したごく少量を試す程度にとどめましょう。
一方、シニア猫は腎臓や肝臓に負担がかかりやすくなります。カツオはリンやナトリウムを多く含むため、持病がある猫には控えるべきです。健康なシニア猫に与える場合でも、月に数回・少量を目安とし、加熱して柔らかくしてから与えるとよいでしょう。
腎不全の猫にカツオを与えるときの注意点
どうしてもカツオを与えたい場合は、必ず中心までしっかり加熱することが必要です。茹でる、蒸すなどで全体に火を通せば寄生虫や細菌、ヒスタミン中毒のリスクは大幅に下げられます。
味付けや薬味を使ったカツオをそのまま与えるのは厳禁です。猫に与えるなら加熱済み・味付けなしのシンプルな調理法が基本です。
腎不全の猫に焼きかつおなどの加工品を与えても大丈夫?
腎不全の猫には、焼きかつおなどの一般的なカツオ加工品は基本的に避けるべきです。
これらの商品は猫用として販売されていても、リンやナトリウムが高めであることが多く、腎臓への負担を増やす可能性があります。また、保存性を高めるために塩分が加えられている場合もあります。
腎不全の猫は少量でもミネラル過剰になりやすいため、基本的には避けるか、必ず獣医師に相談しましょう。
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猫に与えるならカツオとマグロどっちがいい?
猫に必要な栄養は総合栄養食から摂るべきであり、魚だけに偏らないようにするということが守れていればどちらでも問題ありません。
カツオとマグロはどちらも猫が好む食材ですが、栄養やリスクに違いがあります。
- ●カツオのメリット
- 高たんぱく・低脂肪でヘルシー。タウリンやDHA・EPAが豊富で、筋肉や脳の健康維持をサポートします。ダイエット中の猫や、運動量が多い成猫にも向いています。
- ●マグロのメリット
- うま味が強く嗜好性が高いため、食欲が落ちている猫の食欲刺激に役立ちます。脂肪分を含む部位(中トロなど)はカロリー補給になり、痩せ気味の猫やエネルギーを必要とする時期にはプラスになることもあります。
一方で、カツオはビタミンE不足により黄色脂肪症を招きやすく、マグロは水銀の蓄積や脂肪過多に注意が必要です。
カツオかマグロかは、猫によって好みが分かれることもあるようですので、愛猫の好みに合わせて選ぶのもいいですね。
猫にカツオを与えるときは3つのコツを守って安全に

カツオは正しく与えれば猫にとって魅力的なおやつになりますが、与え方を間違えると健康を損なう危険もあります。
安心して愛猫にカツオを楽しませるためには、次の3つのコツを守ることが大切です。これまで説明してきた点を簡単にまとめます。
- 1. 必ず加熱して与える
- 生のカツオは寄生虫や細菌のリスクが残るため、必ず茹でる・蒸すなど火を通した状態で与えましょう。
- 2. 量はごく少量にとどめる
- おやつの目安はティースプーン1杯程度です。与えすぎると黄色脂肪症や栄養の偏りを招きます。
- 3. 鮮度を守る
- カツオは傷みやすく、常温放置するとヒスタミンが生成され中毒の原因になります。冷蔵・冷凍で保存し、与える分だけ解凍しましょう。
「加熱・少量・鮮度保持」の3つを守れば、カツオは安全なおやつになります。安心して与えるためには、人間用の調味料や薬味を使わずに、猫のためだけに調理することを忘れないでください。
著者情報 | 獣医師監修
▼愛犬の下部尿路の健康維持に!犬猫用ゼリー「ジュレッタ」 かつおフレーバーです。
かつおぶしの香りが立つフレーバー!
華やかな香りが広がりますが、化学調味料、香料は一切入っていません。高品質な素材のそのままの風味で、お魚好きのコにおすすめです。






